アメリカに留学するのであれば、留学保険や海外旅行保険に加入しておくことが重要な準備の一つです。
留学先ではいつどのような状態になるか、予想がつきませんよね。
今回お伝えする事は、アメリカ留学においての留学保険や海外旅行保険の重要性と基礎知識です。
留学保険や海外旅行保険を選ぶ前に読んでおけば、保険選びに活かせるでしょう。
アメリカ留学で留学保険がないとどうなる?
アメリカは医療費が異常なほど高いです。
医療の水準も高いのですが、医療費も日本と比べてしまうと4倍ほど高くなることもあるようです。
金額の面だけでなく、留学保険や海外旅行保険に入っているのといないのとでは、生活していく上での安心感がかなり変わってしまいます。
まず、アメリカで保険はどれくらい大事なのかをお伝えしますね。
保険がないと不安なこと①医療費の金額
アメリカでは自己破産した人の内、約60%以上は医療費が原因で破産していると言われます。そのうち80%以上が民間の医療保険に加入していたと言われています。医療費が原因で老後破産しています。
出典:ステラ・リスクのレポート
私はアメリカでは医療費が高いということはよく聞いていました。
しかし、自己破産してしまうほど深刻な金額だとは思ってもいませんでした。
例えば日本では公費で治療してもらえる新型コロナの治療費についてですが、アメリカではどうなっているのでしょうか。
世界的に流行している新型コロナウイルスのアメリカにおける治療費は平均370万円と言われています。
海外では日本で使っている国民健康保険も社会保険も適用されません。
それはもちろんアメリカもそうです。
ですから、留学保険や海外旅行保険に入っていないと自費で払う事になります。
突然多額な医療費を払わなければならなくなるのです。
もし、保険に入っていても一時的に立て替えることが必要になるとしたら、相当な額を払う必要があると想像することは難しくないですよね。
そこで留学保険や海外旅行保険へ加入時には、「治療・救護費用」の補償額は高い方がより安心という事になります。
留学保険では、「治療費用」が無制限というプランもありますよ。
保険がないと不安なこと②言葉の壁
留学保険や海外旅行保険に加入していないとなると、あなたの目の前に言葉の壁が立ちはだかります。
いざという時、全てを英語で理解して意思を伝えなければならないのです。
英語学習をしっかりしている人でも、慣れない英語で聞き間違えたり言い間違えたりすることも容易に考えられます。
体調がすぐれない時や痛みがある時に、母国語の日本語を使えないのは本当に心細いですよね。
留学保険や海外旅行保険の多くは通訳サービスが付いています。
相談からケガや病気の状態、治療法まで日本語で説明されると安心感が増すことでしょう。
保険がないと不安なこと③賠償責任
いつどこで賠償責任を問われるかわかりません。
慣れない環境で疲れやすくなっている留学先で、病気やけがなども思いがけない災難です。
その疲れやすくなっている状況下では注意力も低下している可能性が大いにあります。
いつ他人の物(お店の物)を破損してしまったり、他人にけがを負わせてしまう事態が起こってもおかしくありません。
訴訟社会のアメリカ、そうなってしまったら賠償責任を問われかねないのです。
保険に加入する時に「賠償責任」の欄も確認が必要になります。
しっかり補償されていることを確認しておけば、何かあったときにきちんと対応できますね。
クレジットカードの付帯保険でも不安!
クレジットカードの付帯保険は、アメリカ留学をする上では少し心細いと思われます。
補償期間も短いですし、治療費用の補償も留学保険や海外旅行保険とは違い少ないので、カバーできない事態が起こってもおかしくありません。
留学保険や海外旅行保険は、アメリカに留学すると決めた時点でしっかり加入しておくことをおすすめします。
普通に生活しているアメリカ人でさえも高額な医療費、それが原因で自己破産してしまうことも珍しくありません。
そのアメリカに留学するわけですから、保険に入ってしっかり備えておくことが大切でしょう。
まさに、「備えあれば憂いなし」ですね!
知っておきたい留学保険の基礎知識
留学保険や海外旅行保険の資料を取り寄せたり、資料となる補償金額を見た時にどの項目がどの事態に受けられる補償なのか知っておきましょう。
保管会社やプランを知る上で大事になります。
以下の表は留学保険や海外旅行保険の補償品目とその内容についてまとめたものです。
補償品目 | 補償内容 |
障害死亡 | 事故によるけがで死亡した時に受けられる補償。 |
障害後遺障害 | 事故によるけがが原因で後遺障害がある時に受けられる補償。 |
疾病死亡 | 病気によって死亡した時に受けられる補償。 |
治療費用 | 病気やけがによって治療を必要としたときに受けられる補償。 |
救護費用 | 救援や救護をなされた時に受けられる補償。 |
賠償責任 | 誤って他人の物を破損した時、他人にけがを負わせた時に支払う賠償金の補償。 |
生活用動産 | 家財や身の回りのものが火災や盗難などにあった時に受けられる補償。 |
緊急一時帰国 | 日本の家族が死亡、危篤等の理由によって一時帰国する時に受けられる補償。 |
また、このほかにも留学保険ならではの補償として「留学継続費用補償」があります。
これは留学費用を支払っている方の死亡などで、費用が払えなくなった時のための補償です。
保険会社のサービス内容
日本語でサポートを受けられるかどうかも、保険を決める上で重要となります。
ほとんどの留学保険や海外旅行保険は日本語のサポートが充実しているので、言語においての心配がいりません。
保険会社やプランにおいてサポートの時間帯やいざという時の通訳をしてもらえるかどうか、確認しておいた方が安心です。
次に、キャッシュレスで診察や治療を受けられるかどうかも確かめておきましょう。
これは、保険会社が直接病院に支払いをしてもらえるシステムがあるかどうかの確認になります。
また、その保険会社がキャッシュレス提携している病院が滞在先にあるかどうか確かめておくことも重要でしょう。
アメリカの薬と救急車
治療で投薬が必要となった場合、アメリカでは基本的には薬局(pharmacy)で買うシステムになっています。
薬局では薬代を一時的に立て替える必要があるのですが、あとで保険会社に費用を請求することが可能です。
アメリカでは救急車での搬送にもお金がかかってしまいます。
日本と違って決して安くない金額となるので注意が必要ですね。
学校指定の保険
大学などの教育機関で保険会社を指定されたり、加入するべき品目と最低保証金額を指定される場合もあります。
その場合、現地の保険に入る事になると思いますが、残念ながら現地の保険は医療費しかカバーしていない場合が多いです。
こうなると、キャッシュレスの診察や治療、また通訳などのサービスは受けられません。
日本の留学生は、日本の留学保険や海外旅行保険とダブルで入るという方法もあります。
この場合保険料がかかってしまいますが、いざという時に日本語で説明できるという利点はなかなかお金に代えがたい安心材料となるでしょう。
留学保険に加入するタイミング
アメリカからは留学保険や海外旅行保険は加入する事ができません。
日本からの渡航前に必ず手続きをしておきましょう。
また、留学保険の延長は保険会社やプランによって可能かどうか異なるので、加入前にチェックしておくことも忘れないでください。
延長可能な場合はどのような手続きが必要になるのかも、併せて確認しておいた方が良いでしょう。
留学保険や海外旅行保険の保険会社やプランの検討は、渡航の2か月前から始めたとしても早すぎではありません。
留学先の保険義務やキャッシュレス提携の病院の有無など調べておくことは沢山あります。
気になる会社やプランがあれば、いくつでもの資料を取りよせてじっくり検討することをおすすめします。
留学保険の利用法
では、実際に留学保険や海外旅行保険をどのように使えばいいのでしょうか。
だいたいの保険会社では保険に加入すると次のものが入手できます。
- 保険証書
- 保険約款(ほけんやっかん)
- ハンドブック
- 連絡先カード
- 保険金請求所
どれも大事なので留学の際には持っていくことをおすすめします。
特にハンドブックに書いてあることは一通り目を通しておいて、「どのような時にどのような補償がどうしたら受けられるのか」がどこに記載されているかを知っておくと尚良いでしょう。
できれば連絡先カードや重要だと思う事をまとめてメモしたものを、パスポートと一緒に持ち歩くと安心ですね。
キャッシュレスで診察や治療を受ける手順
- ハンドブックに書いてあるサービスサポートセンターなど、まず保険会社が指定しているところに電話をする。
- 診察予約を保険会社にとってもらうか、近くのキャッシュレス提携のある病院を教えてもらい自分で予約をとる。
- パスポートと保険証書をもって予約している病院に行く。
- 診察や治療を受ける。
- 精算時に受付などで持ってきたパスポートと保険証書を渡してキャッシュレス(保険会社から直接の治療費払い)で清算してもらう。
以上の手順が基本的な手順になります。
ハンドブックを見て分からない事などがあれば、確認のために渡航前に保険会社に問い合わせをしておいても良いでしょう。
まとめ
アメリカに留学するのであれば、留学保険や海外旅行保険に加入しておくことは必須だと言っても良いでしょう。
世界でも最も医療費が高い国の1つと言われているアメリカでは、アメリカ人でも自己破産を余儀なくされるほど医療費は高額なのです。
金額だけでなく、初めから医学用語や法律の用語など英語でやり取りできる留学生は限られているでしょう。
留学保険や海外旅行保険に加入して渡航する事によって万が一の災難に備えて安心して留学生活を満喫したいものですね。
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